あと10日
生検の結果を聞くまでの10日間は、
ひとりだけ違う時間軸に生きて、ゆっくりゆっくり皆とは違う暗闇に追いていかれるような感覚だった。
麻央さんが告知を受けるまでの心境を描いたものだが、まさに、今の私の心境を代弁してくれている。
今月23日にMRI。
1週間後の30日に、生検とMRIの結果を聞く。
子宮体がんの結果が出るまで、あと10日。
それまで、本当に長い。
10年前、乳がんの生検の結果を待っていた時も、やはり、今と同じように浮かない気持ちだった。
ただ、今と決定的に違うのは、だんなと旅行に出掛けていたこと。
ドイツでFIFAワールドカップが開催された時のことで、ふたりで、ドイツ各地を周遊し、フランスのアルザスにも足を延ばした。
悪い結果が出た時のことを考え、ひどく暗い気持ちにもなったが、体調が悪いという訳ではなく、旅行をキャンセルする理由は見当たらなかった。
逆に、悶々としながら、日々仕事をするよりは、非日常的な空間に出掛けた方が気分転換になるのではないかと考えたのだ。
確かに、旅行に出たことで、救われた気分になった。
サッカーのことはあまり詳しくはわからないものの、観戦した日本対クロアチア戦は大いに盛り上がったし、ミュンヘンの白ビール・白ソーセージ、ロマンチック街道のドライブ、朝食からワインが出たハイルブロンのホテル、アルザスのかわいい街並みやブドウ畑等々、気分を一時的に浮き立たせることは出来たと思う。
しかし、それでも、心の奥底は落ち込んだままだった。
10年前と違い、今は仕事をしていないので、昼間は家に一人でいる。
天気が良ければ、外を走りに行くのだろうが、今日は生憎の雨降りで、それも叶わず。
ますます憂鬱な気分になった。
過度に悲観的になってはいけないと思う。
かと言って、ポジティブでいられる要素は、残念ながら見当たらない。
と言うのは、乳がんの治療でホルモン療法を始める前に、「タモキシフェンの副作用として、子宮体がんになる可能性が2~4倍に増える」ということは予め聞かされていたからだ。
なので、「やっぱり」という、諦めに近い気持ちにもなっている。
今週末は、ハーフマラソン参加のため、新潟へ行く。
少しは、気分転換になるだろうか?
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